IT/ソフトウェア業界でのビジネス職キャリア

IT/ソフトウェア業界でのビジネス職キャリアを考える材料を発信していこうと思います。

ケース面接の解き方

前回、ケース面接でやるべき3つのこととして、「論点を確認する」「オプションを提示する」「リーズニングする」という内容を書きました。

ケース面接でやるべき3つのこと - とりあえず書きますブログ

今回は、もう少し具体的に、どのようにケースを進めて行くのかを確認したいと思います。

 

テーマとしては、出題されることが多い、「〇〇(企業名/店舗)の利益を上げる為にはどうすれば良いか?」というテーマで考えてみます。

プロセスとしては、

  1. 論点を確認するための最初の分解
  2. 現状分析による課題の特定
  3. 課題の解決方法の考案

の3つに分けて考えます。

 

1,論点を確認するための最初の分解

ご存知の様に「利益」はプロフィットツーリーと呼ばれる以下の構造に分解されます。

利益が下がるということは、必ず以下の左側8つの要素のどれかに課題があるということです。

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この左側の8つの要素は、さらに細分化して考えることが可能です。但し、ここから先の細分化は、どのような切り口で検討するのかは、状況によって異なります。

例えば、販売量であれば、以下の様な分解して考えると有効なことがあります。

  • 商品ライン別
  • 地域別
  • チャネル別
  • カスタマーセグメント別
  • 新規/既存、大口/小口などの顧客タイプ別
  • 産業別

価格であれば、定価/バーゲン時の値引き価格、主力商品とサプリメンタリーグッズの価格等に分けて考えると良いかもしれません。

 

コストに関しては、以下の様な分解が効果的かもしれません。

いずれにしても、大切なことは以下です。

  • 細分化する際は、どのように切れば意味のある検討ができるのか?を意識する
  • ある程度の細分化の型は知っておく

2,現状分析の為の課題の特定

最初に1として課題を特定する為のイシューの分解を行いました。次に、この中から、どれが実際に課題であるのかを特定していきます。

ケース面接においては、この課題の分析を定量的に数字を見ながら考える場合と、ある程度予測(仮定)しながら進めていくパターンがあります。

 

いずれにせよ、課題を特定する際に、どのような背景があるのかを検討する際に、既存のフレームワークの枠組みを活用することは、時短効果やヌケモレ防止の為には有効です。よく使うものとしては、包括範囲の大きなものから順番に、PEST、5Force、3C、4Pです。

それ以外にも、マッキンゼーの7Sやアクセンチュアの考案した6バブル等の組織自体を分析する際に活用するフレームワークもありますが、ケース面接での使用頻度は少ないでしょう。

 

まず、一番大きな(包括範囲の広い)枠組みは、PESTと呼ばれるものです。Polytics(政治)、Economy(経済)、Social(社会/生活)、Technology(技術)で、どのような変化があり、それが今検討している課題にどのような(Positive/Negative)なインパクトがあるのかを検討します。

次に、業界構造を分析するのが、5Forceで、自業界の同業種とそれを取り巻くサプライヤーや買い手、新規参入者や代替品業者での動向やパワーバランスから課題に対する影響を確認します。

3C分析はもっとも馴染みがあるもので、自社と顧客と競合を比較し、検討します。ケース面接でも、競合の動向に自社への影響や顧客のニーズやチャネル選好の影響の分析は必ずすることになると思います。

商品戦略というかなり具体度の高いレイヤーにおいては、4Pを意識しておくと楽かと思います。競合と比べて、自社の商品がどのようなポジショニングなのか?機能性やデザイン性などの商品自体の魅力は?値段の高低や、ローン、サブスクリプションなどの工夫を含めた価格戦略は?チャネル展開で差はあるか?プロモーションで差をつけられていないか?等です。

 

以上のフレームワークを、今回の課題ではどのレイヤーで考えるべきなのかを意識して進めます。例えば、街のうどん屋さんは3C分析で良いかもしれませんし、化学品の素材メーカーであれば5Force分析が適しているかもしれません。

これらフレームワークを意識しながら、面接官と何が課題か?をすり合わせます。

 

3,課題の解決方法を考える

課題が特定できたら次に、解決策を考えます。解決策は幾通りも考えられるし、また、ピンとくる解決策が無い場合も多いかと思います。

ここで、まず大事なことは、解決策を考える要素と順番です。

利益の減少に対して、売上を向上する必要があった場合を考えます。考えるポイントは、Who(誰に?)、What(何を?)、How(どうやって?)です。この3要素を、基本的にはこの順番で考えていきます

売上を上げる際に、まずWho/誰をターゲットにするのか?を考えます。まず、最初にターゲットを定義しないと、何を提供してよいのか分かりません。売上向上に繋がりそうなターゲットとそのニーズを明確化するのが第一歩です。

 

次に、What/何を提供するのか?を考えます。これは、Who?で特定したターゲットのニーズに沿うものである必要があります。ケース面接のレベルであれば、想像できる範囲で想定ターゲットの課題や悩みを列挙し、提供価値を検討します。

 

最後に、How?/どのように価値を提供するのか?です。これは、商品・ソリューションをどのように顧客に届けるのがベストなのかについて、価格面やチャネル展開、プロモーションなど検討します。これまで検討した想定ターゲットの属性や定義した商品特性を基に考えます。

 

おわり

ケース面接でやるべき3つのこと

今日は戦略コンサルティングファームでよく行われるケース面接について、書いてみようと思います。

 

戦略コンサルで行われるケース面接は、「日本のトラック販売の市場規模は?」「ある老舗パン屋さんの利益を向上させる方法は?」等、前提知識が活用しづらい状況で、どのように問題を解決していくか?を測定する面接形式です。

 

問題が唐突かつ、前提条件が非常に少ない為に、「何をしてよいか分からない」という状況に陥りがちになります。

 

ケース面接でやること3つ

ケース面接でやることは基本的には、3つだと思います。

  1. 論点を確認する
  2. オプションを提示する
  3. リーズニングする

この3つのアクションを細かく、何度も積み重ねていくことで、ケース面接のディスカッションは進行していきます。

 

それぞれ、細かく見ていきましょう。

 

1,論点を確認する

まず、論点を確認する、というのは何に対して答えを出すべきなのか?という点になります。これは、最初の問題文、そのものでもありますし、そこからブレイクダウンされていくものでもあります。

例えば、「利益が増加させるにはどうすれば良い?」が最初の問いです。

次に、「利益の増加」をブレイクダウンすると、「売上の向上」と「コストの削減」に分解されます。そこで、「売上の向上」を考えるべき?、「コストの削減」を考えるべき?と、論点が細分化されていきます。

 

2,オプションを提示する

この論点をブレークダウンしていく際に、オプションを提示していくことになります。「利益を上げる→売上を上げる→単価を上げる」という思考回路はオプションを全く提示していません。思考のテーブルに載っている要素が漏れているので、最も確度の高い答えにたどり着けない可能性があります。

したがって、「利益を上げる」には、「売上を上げる」か「コストを下げる」かが必要です。「売上を上げる」為には、「客数を増やす」か「客単価を上げる」必要があります、、、とオプションを提示する必要があります。

 

3,リーズニングする

オプションを提示しただけでは、議論が前に進みません。「問い」に対する答えも出ません。

必ず、何かに決める/焦点を絞る必要があります。その際に必ず、リーズニングをする必要があります。なぜ、数あるオプションの中から、その選択肢に絞ったか?の理由です。

それは、定量的に分析できることもあれば、社会情勢の動きからそこをフォーカスすべきであったり、常識的に考えてここが一番ボトルネックなのではないか、という理由もあると思います。

大切なことは、「判断した理由を宣言すること/明確にすること」と「カウンターパート(面接官)との間で合意すること」です。

面接官をクライアントだと考えたときに、納得もしていないので勝手に決められては困ってしまいます。

 

以上、3点がケースで意識すべき点であり、ファクトベースコンサルティングと呼ばれるプロジェクトワークの進め方の一端であります。

 

終わり

 

 

健康という最大の武器

今日読んだインターネット記事の中で、こんな記載がありました

結局、「出世するのに一番、重要なことは心身ともに健康である」という話です。

 

電通は新入社員と役員全員がいろいろ語り合うパーティがあるんです。僕は新入社員だった時、そのパーティで当時の専務に「僕はどうしたら役員になれますか?」って聞いたんですよ。 

「君、面白いね。やっぱり健康だよ。健康で楽しく仕事していれば、勝手に周りがつぶれていくから」と、真摯に答えてくれたんです

 私は、新卒で会社に入って5年ほど立った頃、「どういう人が活き活き仕事をして楽しんでいるのか?」と疑問に思ったことがあります。

そして、自分の先輩の中から、活き活き、楽しそうに仕事をしている人をリストアップしました。

その結果、彼らには明確な共通点がありました。

それが、

  • マッチョ/筋肉質であること
  • 社会人になってもスポーツを続けていること

でした。

それに、気づいて以来、スポーツなどとうにしたことがない私もスポーツをはじめました。

テニスや水泳、筋トレに、サーフィン、登山

結局、スポーツの何が良いのかというと体を動かして体力がつく、というのもあるけど、コツコツ続けることで、着実にレベルアップすることだと思う

社会人になって、10年以上が経つと、日々成長を感じられるわけでも無いし、高い壁にもぶつかる。そういうときに、スポーツで週1や隔週で進捗感を感じられることは病まない為に重要なのだと思う

英語学習のリカバリータイムは?

最近また、英語の学習を再開した

正確には、ゆるーく続けていた英語学習をそれなりに必死にやるようになった

「それなりに必死に」は一日に3時間を目標にした学習量だ

再開した理由は、やっぱり英語が必要とされる環境(外資系など)で働こうと思ったからだ

もっと様々な国の同僚と刺激を受け、与えながら、切磋琢磨して仕事がしたい

 

英語学習の再開内容

英語学習は大まかに以下の内容を行っている

  1. 単語:
    1時間。単語帳の日本語を見て、英語を当てる暗記を実施
  2. リスニング:
    1時間。BBCを流しっぱにして、朝や夜の会社に行く時間以外はリスニングを訓練。通勤中の歩いている時間も英語を聞く
  3. 英会話:
    DMM英会話のネイティブコースを1日30分
  4. 読書:
    1時間。Kindle Paper lightを使って、洋書を読書

リカバリータイム

上記を再開して、だいたい2週間。徐々に、オンライン英会話での流暢さがハイスピードに近づきつつある

ピーク時に戻るには、だいたい3週間程度かかるのではないかと思う

外資系の面接等で英語力を回復する必要がある人は、だいたい3週間前から英語力のリカバリーを追い込めば良いのではないだろうか

 

デジタルビジネスの考え方(組織構築)

世の中みんながデジタル、デジタル、デジタル事業を作りたい、と言っている中で、実際にそれに成功している企業は少ないものです。特に、出自がデジタルである企業(FacebookGoogle,Amazonなどのような企業)以外がデジタルビジネスで成功するのはとてもハードルが高いように見えます

 

デジタルビジネス立ち上げの論点

デジタルビジネスを立ち上げる事を考えたときにどのような論点があるのか?

まず、大上段では以下の4つがポイントになってきます。

  1. 技術
    どのような技術が必要?どうやって開発、獲得する?
  2. ビジネスモデル
    どのようなビジネスモデルを構築するのか?するべきか?ケイパビリティ
  3. ケイパビリティ
    デジタルビジネスを構築するうえで必要なケイパビリティは?どうやって獲得する?
  4. 組織構築
    デジタルビジネスを推進するうえで最適な組織は?

組織構築に関する示唆

以下は、これまでのインターネットビジネス等に関わった経験を踏まえた、組織構築に関する示唆です。

  1. スモールチーム重視
    ・デジタルビジネスの推進に当たっては、スモールチーム。Amazonのベゾスの言うところの「ピザ2枚分」の人数。
    ・デジタルビジネスにおいては、人数の多さが事業のスケーラビリティに大きくは寄与しない(特に初期)
    ・それよりも、少人数でエッジの効いたプロダクトをリーンに開発し、プロダクトを進化させていくことが重要
  2. 現場への権限委譲
    ・デジタルビジネスにおいては、ストラクチャーでのトップダウンでの事業開発との相性が悪い
    ・変化が激しすぎて、現場の情報をトップまで伝達し、トップレイヤーで分析・意思決定する時間がない
    ・「トライ」するコストが大きく低減したため、現場に権限を委譲し、高速でPDCAを回した方が得
  3. 「正しさ」よりも「楽しさ」
    ・製造業においては、コモディティ化が進展。あらゆるものがすぐに陳腐になるため、「感性による差別化」が必要。論理性よりも、過去の経験を含め、統合的に考えること、直観を大切にすることが有効
    ・「腹落ち感」を高め、従業員が自分事として事業に参加できるように。少人数チームでは、一人一人のコミットメントが重要
    ・「楽しさ」により、組織の人材獲得力も向上
  4. 出島制度の活用
    ・人間とその感情と慣習の集合体である組織は急に変われない
    ・慧眼あるリーダーとともに、少数の出島組織を作る。そこで、デジタルビジネスに最適な人事制度設計を実施
    ・ビジネス拡大とともに、組織を拡大。本体からも適宜、人を異動させ、会社単位のデジタルケイパビリティを高める

 

 

 

コンサルタントとしてのKPI

コンサルタントの成果発表

コンサルタントの成果発表の場は、ミーティングです。それが、クライアントとのものであれ、社内のものであれ、コンサルタントが評価される場はミーティングの場でしか無い。もちろん、パワーポイントも納品後にクライアント内で出回り、バリューとなることもあるが、そのパワーポイントも客の最終報告の為のマテリアルで、納品後の社内伝播での価値創出は副次効果である。

ミーティングでの自身が発揮した価値こと、コンサルタントがスティックすべきものだ。

 

社内ミーティングの振り返り

クライアントとのミーティングであれば、クライアントの納得度合いもリアルに分かるし、「本番」という感じが強いので自身での振り返りの機会を持ちやすい。

一方で、社内ミーティングは油断をすると万全と過ごしがちになる。特に、関係性ができた上司とのものであればなおさら。

そこで、最近は、社内ミーティング毎に振り返りを行うことを自分の中で強制している。特に、振り返るべきKPIとして、ホワイトボードのマーカーを持って、自身でホワイトボードになにかを書いて説明したり、議論をリードできたかを必ず確認している。

ホワイトボードを使うことが議論をリードすることだし、そのためには事前に自分の中でプロジェクトの論点や仮説、今後の進め方を考えて置かなければならない。

野村克也の正しい努力

プロ野球 野村克也監督の「なぜか結果を出す人の理由」を読んだ。書籍を通して、努力を通して、如何に才能以上の活躍をするかが語られている。

それは、監督として関わったヤクルト、阪神楽天の選手の話しであり、また、田舎から無名のテスト生だった自身の話しでもある。

 

人格的な成熟の必要性

本書は「なぜ、マー君は負けないのか?」で始まる。野村氏いわく、マー君の普段の野球に対する真摯な態度や検挙な姿勢が、チームメイトをしてマー君の試合での踏ん張りに繋がるそうだ。

マー君は野球選手として高い意識を持っているだけでなく、「人としてこうありたい」という高い理想を持っている。そこが並の選手で終わるか一流の選手になるかという最初の分かれ目だ

 欠点を克服する重要性

欠点には長所の良さを消してしまうものがある。そういう短所は必ず克服すべきだというのが氏の考え方。私もこの考え方に賛成で、成果を上げる際になにかの欠点がボトルネックになっていることは良くあると思う。

例えば、良い思考力を持っている人も、コミュニケーションの部分、人への伝え方が下手で損をしている様なケース。この様なケースではいくら思考力を磨いても、コミュニケーションの部分で人に伝わらないので、結局、生産生は上がらない。

「長所を伸ばすためには短所を鍛えろ」と私は考えている(現役時代、カーブが苦手で、ストレートが打つのが得意という長所が消えてしまった。あらゆる努力でカーブを克服することで、三冠王を獲得することができた)

 考えること、ノートを取ること

野村氏はプロ野球選手になったときから常にノートを持ち歩き気づいたことをメモしているそうだ。私も最近コクヨのCampusノート(正方形マス目)を持ち歩き、空き時間にチャートを書いたり考え事をしているが、本当に有用だと感じる。人は日々いろんな事を考えており、その中には有用なものもあるので適宜メモるべき。また、

メモを持ち歩くことで、スキマ時間に意味のあること(自分の将来やタスクの分析等)を考えるようなった。

プロ野球選手になった日から引退する日まで、私は常に一冊のノートを持ち歩いていた。毎日、なにかしら気がついたことや勉強したことを日記の様に書き留めていた

知らないよりは知っていた方が良いし、考えないよりは考えた方が良い

 

<最近お気に入りのコクヨノート>