コンサルタントとしての最初の壁:具体性のある話をするということ
「具体性がない」とう課題
7月から戦略コンサルタントとして働き出して、最初の壁としてぶつかったのが、
「言っていることに具体性が無い」という点でした。
先輩等からレビューで、「言っていることに具体性が無い」と言われるわけです。
「具体性が無い」というのがどういう状況かと言うと、
- 誰にでも言えることである(誰でも分かるよ、そんなこと!)
- どの業界、どの会社でも言えることである(どこでもそうでしょ、それ!)
これらの発言をしても、コンサルタントとしての付加価値は無い訳です。
(クライアントでも分かることなので)
なぜ、具体性が無いのか?
その人のアウトプットは「情報→思考」の過程を経て生まれるのですが、コンサルタントの初期に置いてはまず、「情報」の収集、理解の部分でつまづくケースが多いのではないかと思います。
つまり、発言に具体性が無いのは、そもそも、業界や課題に対する理解が浅く、深掘って理解できていないのです。
状況を表層的にしか理解していないので、当然、思考は上滑りして浅いものになります。
もう1つの原因は、「浅い主張で満足している」という点が考えられます。浅い主張だと、具体性が無いため、その後の打ち手の考案や実行のフェーズで苦労するのですが、最初なので、それが分からないというパターン。
どうすれば、良いのか?
状況を具体的に理解するための方法はいくつかあります。
分からない言葉を起点に、ひたすらデスクリサーチする
まずは、リサーチ、業界や課題理解の部分。
これは、最初のプロジェクトでチームの先輩から教わった方法です。
知らない業界について調べると必ず知らない単語が出てきます。それを、ネット等で調べる。そしたら、その文献等のなかにさらに知らない単語が出てきます。それをまたネットで調べるという方法です。要は、「”言葉”を中心に分からないことをひたすら、Google等で調べまくる」というものです。
この方法を使うことによって、芋づる式に業界を理解していくことができます。
専門性が高く、用語自体が業界理解に必要な場合に特に友好だと思います。(例えば、ライフサイエンス領域とか)
自分の主張を具体的な言葉に置き換えて行く
リサーチをしていて困るのが、「自分が何を知らないのかを理解できない」ということです。
これはなかなか難しい課題ですが、自分の主張を具体化しようとすることで、自分が理解できていない部分を炙り出せる可能性があります。
例えば、「A社は顧客獲得に課題がある」という主張は、どの会社にも言えることです。顧客獲得に課題や問題意識の無い会社は存在しないでしょう。
そこで、この主張をとにかく具体的にすることを考えます。例えば、「A社は〇〇というチャネルからの30代の新規顧客の獲得に課題がある」であれば、A社、もしくは、業界に特化した課題である可能性が高いでしょう。この具体化した内容を「言い切れるファクトとなる様な情報は何か?」という視点で情報を探してみるのです。
自分の主張に、5Wを追加していく
自分の主張に意識的に、5Wの要素を追加していくことで、内容を具体化することができます。
- Who:誰に取って問題なのか?誰が解決のアクションをおこすことができるのか?等
- When:どのようなケースで問題になるのか?いつから問題が発生しているのか?等
- What:問題になっている要素を詳細化すると?
- Why:なぜ、問題を引き起こしているのか?なぜ、その課題を解決する必要があるのか?等
- Where:問題になっている、地理的な領域は?事業的な領域は?等
これらの要素を意識的に付加していくことで、自分の考えを具体化していくことができます。