コンサルで求められる語彙力について
コンサルとして働いていると、他のファームが作成した資料を見る機会が多々ある。
コンサルタントが作る資料は、構造化と1スライド1メッセージを旨としているので、たいてい似通った資料になっている
しかしながら、様々な資料の中でも「圧倒的な存在感を放つ資料」が存在する
どのような資料が存在感を放つのか、を考えることは、どのような仕事をするとコンサルタントとしてインパクトを残せるのか?を考える良い契機になると思う
私が思うに、インパクトのある資料というのは、以下の2つを兼ね備えている
1、言い切ること
インパクトのある資料というのは、まず、クライアントを取り巻く環境やクライアントがすべきことを言い切っている。「あなたは、こうすべきである」と
そこには、~と思われる、~と考えられる、~と思料される、と言った表現は使われない。書き手がこれが解である、と覚悟をもって宣言したセンテンスであることが、インパクトを生むためには欠かせない
これはコンサルタントとして働いたことがある人なら分かると思うが、コンサルタントの立場で何かを言い切ることは胆力がいる。自分がその分野の専門家でなくても、ファクトとロジックにより、「こうでしかありようがない」と思える域に行くには結構な労力も必要となる
2、語彙が豊富なこと
語彙が豊富な資料も存在感を放つ。まずは、書き手の知性が感じられる。その知性が、コンテンツに対する一種の保証の役割となっている。
さらに、重要なことは豊富な語彙で表現されることにより、コンサルタントが言わんとすることがより正確に伝わる。さらに、読み手にとって、コンサルタントが言わんとすることを臨場感を持って理解することは、納得感とその後、行動を起こすための重要な要因となる
以上の理由から、コンサルタントは豊富な語彙力をもって、クライアントの状況となすべきことを言い切ることに丹精を込めなければならない